テクノロジ
問題文と詳しい解説
空の2分探索木に、キーを 50, 30, 70, 20, 40, 60, 80, 35, 45 の順に挿入した。その後、キー30を削除した。削除では、子を二つもつ節を削除するとき、その節の右部分木の最小のキーをもつ節で置き換える。削除後の木を行きがけ順(前順)でたどったときのキーの並びはどれか。
挿入後の木は、50の左が30(左20、右40)、40の左が35・右が45、50の右が70(左60、右80)。
30は子を二つもつので、右部分木(40, 35, 45)の最小キー35で置き換え、元の35の節(葉)を取り除く。削除後は 50 の左が 35(左20、右40)、40の右が45。
行きがけ順は「節→左部分木→右部分木」なので 50, 35, 20, 40, 45, 70, 60, 80。右部分木の最小値は「右に1回進んだ後、左へ行けるだけ行く」と見つかる。
問題文と詳しい解説
空のAVL木に、キーを 40, 20, 30 の順に挿入した。3個目のキーを挿入した直後に行われる平衡化の操作と、平衡化した後の根のキーの組合せとして、適切なものはどれか。
挿入後: 40 の左の子が 20、20 の右の子が 30。根40の左右の部分木の高さの差が2になるので平衡化が必要。
偏りが「左→右」と折れ曲がっている(LR型)ので、まず20で左回転して 40-30-20 の一直線(LL型)にし、次に40で右回転する(二重回転)。結果は根 30、左 20、右 40。
AVL木は、各節の左右の高さの差を1以内に保つので、探索・挿入・削除がいずれも O(log n) になる。過去の午後でも、挿入時の計算効率が問われた。
問題文と詳しい解説
あるWebシステムのピーク時の要求は毎秒3,000件である。Webサーバ1台はCPU使用率100%のときに毎秒500件を処理でき、処理件数とCPU使用率は比例する。各サーバのCPU使用率を70%以下に抑え、さらに1台が故障しても残りの台数で同じ条件を満たせるようにしたい。必要なWebサーバの最小台数は何台か。
1台当たり70%で処理できるのは 500 × 0.7 = 350件/秒。3,000 ÷ 350 ≒ 8.57 → 切り上げて9台必要。
1台故障しても9台残るように、N+1構成で10台。
スケールアウト(台数を増やす)で処理能力を上げるには、どのサーバに要求が振り分けられても処理できるように、セッション情報をサーバの外(共有キャッシュやDB)に置くステートレス化が前提になる。
問題文と詳しい解説
ゲームで、プレイヤーのHPが変化したときに、HPバーの表示、効果音の再生、実績の判定などの複数の処理を実行したい。HPを管理するオブジェクトが、これらの処理を行うオブジェクトの具体的なクラスを知らなくてもよいようにするために適したデザインパターンはどれか。
Observerパターンでは、通知元(Subject)は「通知を受け取りたい」オブジェクトのリストをもち、状態が変わるとリストの全員の通知用メソッドを呼ぶ。通知先はインタフェースだけを共有すればよいので、通知元は具体的なクラスに依存しない(疎結合)。
通知先を後から追加・削除できる一方で、購読の解除を忘れると、破棄したはずのオブジェクトが参照され続けてメモリリークや例外の原因になる(Unityで破棄済みオブジェクトにアクセスするエラーの典型)。
問題文と詳しい解説
次の処理について、複数条件網羅を満たすために必要なテストケースの最小数はどれか。ここで、条件 A、B、C は互いに独立に真偽を設定できるものとする。
if (A and B) 処理1 endif if (C) 処理2 endif
1つ目の判定(A and B)の条件の組合せは (真,真)(真,偽)(偽,真)(偽,偽) の4通り。2つ目の判定(C)は真・偽の2通り。1つのテストケースは両方の判定を通るので、4ケースのうち2ケースでCを真、残りで偽にすれば、4ケースで両方の判定の全組合せを網羅できる。
【v2注】問題文から次の内容を削除した(本番では受験者が知っている前提の知識):複数条件網羅の定義(各判定の中の条件の真偽の全組合せを網羅する)。
問題文と詳しい解説
レビュー技法のうち、インスペクションの特徴として、適切なものはどれか。
インスペクションは、最も形式的なレビュー。モデレータ(進行役)が主導し、作成者、読み手、記録者などの役割を決め、事前準備→会議→修正→フォローアップの手順で進める。欠陥の数や種類を記録して、品質の評価やプロセス改善にも使う。
作成者が主導するウォークスルーとの違いが頻出。
問題文と詳しい解説
DMARCに関する記述として、適切なものはどれか。
DMARCは、SPF・DKIMの結果を、利用者が目にするヘッダFromのドメインとの一致(アライメント)と組み合わせて判定する。ドメイン管理者は _dmarc.ドメイン のTXTレコードで、失敗したメールを受信側にどう扱ってほしいか(none=監視、quarantine=隔離、reject=拒否)と、集計レポートの送付先(rua)を宣言する。
導入時は p=none でレポートを集めて正規の送信元を把握し、quarantine、reject と段階的に強めるのが一般的。主要なメール事業者は、大量送信者にDMARCの設定を求めている。
問題文と詳しい解説
機械学習モデルに対する攻撃のうち、データポイズニングに該当するものはどれか。
機械学習への主な攻撃は、攻撃のタイミング(学習時か推論時か)と狙いで区別すると覚えやすい。
| 攻撃 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| データポイズニング | 学習時 | 学習データを汚染しモデルをゆがめる |
| 敵対的サンプル(回避攻撃) | 推論時 | 入力に微小な摂動を加えて誤判定させる |
| モデル抽出 | 推論時 | 問合せ結果からモデルを複製する |
| メンバーシップ推論/モデル反転 | 推論時 | 学習データ(個人情報など)を推定する |
AIの利用をめぐるリスクはIPAの“情報セキュリティ10大脅威”でも取り上げられており、AI関連の用語はシラバスの用語例レベルで押さえておきたい。
問題文と詳しい解説
20人の間で、どの2人の間の通信も他の18人に読まれないように暗号化したい。共通鍵暗号方式を用いる場合に必要な鍵の総数と、公開鍵暗号方式を用いる場合に必要な鍵の総数(公開鍵と秘密鍵の合計)の組合せとして、適切なものはどれか。
共通鍵暗号では2人の組ごとに鍵が1つ必要で、組の数は 20C2 = 20 × 19 ÷ 2 = 190。人数が増えると n(n−1)/2 で急増する。
公開鍵暗号では各自が鍵ペア(公開鍵・秘密鍵)を1組もつだけでよく、2 × 20 = 40。
ただし公開鍵暗号は処理が重いので、実際の通信では公開鍵暗号で共通鍵を安全に共有し、データ本体は共通鍵暗号で暗号化するハイブリッド暗号(TLS、S/MIMEなど)が使われる。
問題文と詳しい解説
EDR(Endpoint Detection and Response)の説明として、適切なものはどれか。
EDRは、侵入されることを前提に、端末上の挙動を記録し続けて不審な動きを検知し、対応(ネットワークからの隔離、プロセス停止、記録の調査)まで行う。侵入経路や影響範囲を後からさかのぼって調べられるのが強み。
過去の午後では、EDRの仕組みと効果の理解不足が採点講評で指摘されている。
問題文と詳しい解説
ドライブバイダウンロード攻撃の説明として、適切なものはどれか。
ドライブバイダウンロードは、改ざんされたWebサイトや不正広告を閲覧しただけで感染させる攻撃。脆弱性を突くコードは“エクスプロイトキット”として出回っている。
対策はOS・ブラウザ・プラグインを常に最新にすること。問40の水飲み場型攻撃でも、改ざんしたサイトからこの手口で感染させることが多い。
問題文と詳しい解説
世代別ガーベジコレクションに関する記述として、適切なものはどれか。
多くのオブジェクトは作られてすぐ不要になる(弱い世代仮説)。そこで、新しいオブジェクトの領域(第0世代)だけを頻繁に小さく回収し、生き残ったものを古い世代に昇格させて回収頻度を下げる。.NETのGCは第0〜第2世代をもつ。
GCがあってもメモリリークは起きる。到達可能な参照が残っていれば「使用中」と判断されるから。Unityでは毎フレームの new(文字列連結など)を減らしてGCの発生自体を抑える、オブジェクトプールを使う、などの工夫が定番。
問題文と詳しい解説
サーバ仮想化のハイパーバイザ型の説明として、適切なものはどれか。
ハイパーバイザ型(ベアメタル型)は、ハードウェアの上で直接ハイパーバイザが動き、その上で複数のゲストOSを動かす(VMware ESXi、Hyper-V、KVM など)。ホストOSを介さないので性能面で有利。
ホスト型はWindowsやmacOSの上でアプリとして仮想化ソフトを動かす方式で、手軽だがオーバーヘッドが大きい。
問題文と詳しい解説
関係“受講”と関係“必修”がある。受講 ÷ 必修(商)の結果として、適切なものはどれか。
| 学生 | 科目 |
|---|---|
| A | DB |
| A | NW |
| B | DB |
| C | DB |
| C | NW |
| C | SE |
受講
| 科目 |
|---|
| DB |
| NW |
必修
商 R ÷ S は、「S の全ての組と組み合わせた結果が R に含まれる」ような属性値の集合。ここでは、DBとNWの両方を受講している学生を求める。
- A: DB、NW → 該当
- B: DBのみ → 該当しない
- C: DB、NW、SE → 該当(余分な科目があってもよい)
結果は {A, C}。SQLでは「NOT EXISTS を二重に使う」書き方や、GROUP BY と COUNT で必修科目の数と比べる書き方で表す。
問題文と詳しい解説
表“部員”と表“参加”がある。次のSQL文を実行したときに得られる行数はどれか。
| 部員ID | 氏名 |
|---|---|
| P1 | 青木 |
| P2 | 井上 |
| P3 | 上田 |
| P4 | 江藤 |
部員
| 部員ID | イベントID |
|---|---|
| P1 | E1 |
| P1 | E2 |
| P3 | E1 |
参加
SELECT 部員.部員ID, 参加.イベントID
FROM 部員 LEFT OUTER JOIN 参加
ON 部員.部員ID = 参加.部員ID左外部結合では、左側の表(部員)の全ての行が結果に残る。
- P1: 参加にE1、E2の2行 → 2行
- P2: 参加なし → イベントIDが NULL の1行
- P3: E1の1行
- P4: 参加なし → NULL の1行
合計5行。「一度もイベントに参加していない部員」を求めるには、この結果に WHERE 参加.イベントID IS NULL を加えればよい。
問題文と詳しい解説
表“来店記録”と表“EC購入”がある。次のSQL文を実行したときに得られる行数は幾つか。
| 会員番号 | 来店日 |
|---|---|
| 101 | 10/01 |
| 102 | 10/01 |
| 102 | 10/08 |
| 103 | 10/09 |
| 104 | 10/15 |
来店記録
| 会員番号 | 購入日 |
|---|---|
| 103 | 10/02 |
| 105 | 10/03 |
| 105 | 10/20 |
EC購入
SELECT 会員番号 FROM 来店記録 EXCEPT SELECT 会員番号 FROM EC購入
EXCEPT は、1つ目の問合せの結果から2つ目の問合せの結果に含まれる行を除く差集合で、ALL を付けない場合は重複行も除かれる。来店記録の会員番号は {101, 102, 103, 104}、EC購入は {103, 105} なので、結果は {101, 102, 104} の3行。
UNION なら {101〜105} の5行、UNION ALL なら8行、INTERSECT なら {103} の1行になる。
問題文と詳しい解説
図のように、IEEE 802.1QタグVLANに対応したL2スイッチ2台をトランクポートで接続した。トランクで転送を許可するVLANは20と30だけに設定されている。PC1〜PC5のうち、互いに通信できるPCの組合せを全て挙げたものはどれか。
VLANは1台の(または複数の)スイッチを論理的に分割し、VLANごとに別のブロードキャストドメインを作る。異なるVLAN間の通信にはルータやL3スイッチによるルーティングが必要である。
- VLAN 10:PC1(SW1)とPC3(SW2)。トランクで許可されていないため、SW間を越えられず通信不可。
- VLAN 20:PC2(SW1)とPC4(SW2)。トランクで許可されており、タグ(VLAN ID 20)付きで転送されて通信可。
- VLAN 30:PC5だけで相手がいない。
トランクポートでは802.1Qタグ(4バイト、VLAN IDは12ビット)でVLANを識別する。許可VLANの設定漏れは実務でもよくある障害原因。
問題文と詳しい解説
スパニングツリープロトコル(STP)に関する記述として、適切なものはどれか。
レイヤ2のネットワークにループがあると、ブロードキャストフレームが永遠に回り続けるブロードキャストストームが起き、ネットワーク全体が使えなくなる。STPは、スイッチ間でBPDUを交換して、ルートブリッジからの木構造を作り、余分なポートをブロッキングする。
ルートブリッジはブリッジID(プライオリティ値(既定32768)+MACアドレス)が最小のもの。プライオリティを設定しないと、MACアドレスが小さい古いスイッチなどが意図せずルートになることがある。
問題文と詳しい解説
ルーティングプロトコルOSPFの説明として、適切なものはどれか。
OSPFはリンクステート型のIGP(AS内部のルーティングプロトコル)。各ルータがリンクの状態(LSA)を交換して同じトポロジのデータベースを作り、それを基にダイクストラ法でコスト(通常は帯域から計算)の合計が最小の経路を求める。
RIPと違ってホップ数の上限(15)がなく、変化の収束も速い。大規模ネットワークではエリアに分割して管理する。
問題文と詳しい解説
IPv6のネットワークで、ルータが送信するRA(Router Advertisement)のMフラグが0、Oフラグが1に設定されている。このネットワークに接続した端末の設定の方法として、適切なものはどれか。
IPv6ではRAのフラグで端末の設定方法を指示する。
- Mフラグ(Managed):1ならアドレスをDHCPv6で取得する(ステートフルDHCPv6)。
- Oフラグ(Other):1ならアドレス以外の情報(DNSサーバなど)をDHCPv6で取得する。
M=0, O=1 のときは、アドレスはRAのプレフィックスと端末のインタフェースIDから自ら生成し(SLAAC)、DNSサーバなどの情報だけをDHCPv6で取得する(ステートレスDHCPv6)。なお、RAにDNSサーバの情報を載せる方法(RDNSS)もある。
問題文と詳しい解説
I2C(Inter-Integrated Circuit)の説明として、適切なものはどれか。
I2C は、SCL(クロック)と SDA(データ)の2本の線で、マイコンと複数のセンサなどを接続するシリアルバス。各デバイスは7ビットなどのアドレスをもち、マスタがアドレスを指定して通信する。配線が少なくて済むので、温度センサやIMU、小型ディスプレイなどの接続によく使われる。
SPIは線が多い(チップセレクトがデバイスごと)ぶん高速。UARTはクロック線がなく1対1。CANは車載ネットワーク。
問題文と詳しい解説
FPGAの特徴として、適切なものはどれか。
FPGA(Field Programmable Gate Array)は、内部の論理ブロックと配線をVerilogやVHDLなどのハードウェア記述言語で定義し、現場(Field)で何度でも書き換えられるデバイス。ASICほどの量産効果はないが、開発期間が短く、仕様変更にも対応できる。
5G基地局や高頻度取引、画像処理などで専用回路として使われる。
問題文と詳しい解説
標本化周波数48kHz、量子化ビット数16ビット、2チャネル(ステレオ)のリニアPCMで1分間の音声を録音した。圧縮しない場合のデータ量は約何Mバイトか。ここで、1Mバイト=106バイトとする。
1秒あたり:48,000回 × 16ビット × 2チャネル = 1,536,000ビット = 192,000バイト。
1分(60秒):192,000 × 60 = 11,520,000バイト ≒ 11.52Mバイト。
ゲームのBGMをそのまま非圧縮で持つと容量が大きいので、Ogg VorbisやAACなどの非可逆圧縮を使うのが普通。
問題文と詳しい解説
あるメールサーバに届くメールの20%は迷惑メールである。件名に“当選”という語を含むメールの割合は、迷惑メールでは40%、迷惑メール以外では5%である。件名に“当選”を含むメールが届いたとき、それが迷惑メールである確率として、最も近い値はどれか。
ベイズの定理 P(迷惑|当選) = P(当選|迷惑)P(迷惑) ÷ P(当選)。
- 迷惑かつ当選: 0.2 × 0.4 = 0.08
- 迷惑以外かつ当選: 0.8 × 0.05 = 0.04
P(当選) = 0.08 + 0.04 = 0.12 なので、0.08 ÷ 0.12 ≒ 0.67。
“当選”を含む割合は8倍も違うのに67%にとどまるのは、迷惑以外のメールが4倍多い(事前確率)から。ベイジアンフィルタはこの計算を単語ごとに積み重ねて判定している。
問題文と詳しい解説
ある通信路で送られる記号は X、Y、Z の3種類で、出現確率はそれぞれ 1/2、1/4、1/4 である。この記号源の1記号当たりの平均情報量は何ビットか。
確率pの事象の情報量は −log2p ビット。平均情報量(エントロピー)は、各記号の情報量を出現確率で重み付けした平均。
H = 1/2 × 1 + 1/4 × 2 + 1/4 × 2 = 0.5 + 0.5 + 0.5 = 1.5ビット。
実際、X=0、Y=10、Z=11 という符号(ハフマン符号)を使うと、平均符号長はちょうど1.5ビットになる。エントロピーは、可逆圧縮で到達できる平均符号長の下限を表す。
問題文と詳しい解説
1,000人が受験した模擬試験の得点は、平均60点、標準偏差10点の正規分布に従うとみなせる。80点以上の受験者数として、最も近いものはどれか。ここで、平均±1標準偏差の範囲には全体の約68.3%、平均±2標準偏差の範囲には約95.4%が含まれる。
80点は (80 − 60) ÷ 10 = 平均+2標準偏差。±2標準偏差の範囲に95.4%が入るので、範囲外は4.6%。正規分布は左右対称なので、上側(80点以上)はその半分の約2.3%。
1,000人 × 0.023 ≒ 23人。なお、偏差値は (得点 − 平均) ÷ 標準偏差 × 10 + 50 なので、80点は偏差値70に当たる。
問題文と詳しい解説
記号 0 と 1 からなる文字列を左から1文字ずつ読み込む有限オートマトンがある。状態遷移表は次のとおりで、初期状態は S0、受理状態は S0 だけである。このオートマトンが受理する文字列はどれか。
| 現在の状態 | 入力 0 | 入力 1 |
|---|---|---|
| S0 | S0 | S1 |
| S1 | S2 | S0 |
| S2 | S1 | S2 |
表に従って1文字ずつ遷移をたどればよい。1001 は S0 →(1) S1 →(0) S2 →(0) S1 →(1) S0 で受理される。
実はこの表は「2進数として読んだ値を3で割った余り」を状態にしたもの(S0=余り0、S1=余り1、S2=余り2)。1文字読むごとに 余り ← (2×余り+入力) mod 3 と更新している。1001 = 9 は3で割り切れるので受理。0111 = 7、1011 = 11、1110 = 14 はいずれも割り切れない。初見の表でも、焦らず1文字ずつたどれば必ず解ける。
問題文と詳しい解説
二値分類モデルが、評価用データ6件に次のスコア(陽性らしさ)を出力した。スコアのしきい値を変化させて描いたROC曲線のAUC(曲線下面積)はどれか。
| データ | D1 | D2 | D3 | D4 | D5 | D6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 正解ラベル | 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陽性 | 陰性 | 陰性 |
| スコア | 0.9 | 0.8 | 0.7 | 0.4 | 0.3 | 0.2 |
AUCは「陽性のデータと陰性のデータを1件ずつ無作為に選んだとき、陽性の方のスコアが高い確率」に等しい。
陽性3件×陰性3件=9組。D1(0.9)は陰性3件全てより高い→3組。D3(0.7)は D5、D6 より高い→2組。D4(0.4)は D5、D6 より高い→2組。合計7組で AUC = 7/9 ≒ 0.78。
ROC曲線は横軸が偽陽性率(FPR)、縦軸が真陽性率(TPR)。AUC=0.5はランダム、1.0は完全な分類。しきい値に依存せずにモデルを比較できるのが利点。
問題文と詳しい解説
生成多項式 G(x) = x3 + x + 1(ビット列 1011)を用いるCRCで、データ 110101 にCRCの3ビットを付加して送信する。送信するビット列はどれか。ここで、剰余の計算は2を法とする多項式の除算(ビットごとの排他的論理和)で行う。
データの後ろに3ビット(生成多項式の次数)の0を付けた 110101000 を 1011 でXOR除算する。
先頭から:1101 xor 1011 = 110 → 次の1桁を下ろして 1100 xor 1011 = 111 → 1111 xor 1011 = 100 → 1000 xor 1011 = 011 → 残り2桁を下ろして 1100 xor 1011 = 111。剰余は 111 なので、送信列は 110101111。
受信側は受け取った9ビットを同じ 1011 で割り、剰余が0なら誤りなしと判断する。CRCは連続したビット誤り(バースト誤り)の検出に強く、イーサネットのFCSやZIP、PNGなどで使われる。
マネジメント
問題文と詳しい解説
データセンタの電源設備において、UPS(無停電電源装置)の主な役割として、適切なものはどれか。
停電すると、まずUPSが蓄電池から給電して機器を止めずにつなぐ。その間に自家発電装置が起動し、電圧と周波数が安定したら切り替えて長時間の給電を続ける。
自宅サーバ向けの小型UPSでも、停電を検知してサーバを安全にシャットダウンする連携(apcupsdやNUTなど)を設定しておくと、ファイルシステムの破損を防げる。
問題文と詳しい解説
ITサービスマネジメントの構成管理に関する記述として、適切なものはどれか。
構成品目(CI)には、サーバ、ネットワーク機器、ソフトウェアとそのバージョン、設定、文書などが含まれる。CMDBにCIどうしの関係(このサービスはどのサーバのどのコンテナで動いているか)を記録しておくと、変更の影響分析やインシデントの原因調査が速くなる。
記録が実態とずれると役に立たないので、変更管理と連携して更新し、定期的に実機と照合(構成監査)する。IaC(設定をコードで管理)は構成管理を自動化する手段の一つ。
問題文と詳しい解説
問題管理において、根本原因が特定され、ワークアラウンド(回避策)も明らかになっているが、恒久的な解決策はまだ実施されていない問題を記録する際に用いる名称はどれか。
既知のエラーは、根本原因や回避策が分かっている問題(又はその状態)を指す。既知のエラーとして記録しておけば、同じ症状のインシデントが起きたときに、サービスデスクが回避策を適用して早くサービスを回復できる。恒久的な解決には、変更管理を通じた修正が必要になる。
問題文と詳しい解説
統制自己評価(CSA: Control Self-Assessment)の説明として、適切なものはどれか。
CSAでは、業務を最もよく知る現場の担当者が、自らリスクとコントロールを評価する。現場のリスク意識を高め、監査部門だけでは把握しにくいリスクを洗い出せる。
一方、自己評価なので客観性には限界があり、監査人は評価結果をそのまま監査証拠とせず、必要に応じて検証する。
ストラテジ
問題文と詳しい解説
システム化構想の段階で行うフィージビリティスタディの説明として、適切なものはどれか。
フィージビリティスタディ(実現可能性調査、FS)は、投資を決める前に「本当にできるか、割に合うか」を調べる工程。技術的に実現できるか、費用対効果はあるか、運用できる体制があるか、法規制に適合するか、などを評価して案を比較する。
新技術を小さく試して確かめるPoC(概念実証)は、FSの手段として使われることがある。
問題文と詳しい解説
SoE(Systems of Engagement)の説明として、適切なものはどれか。
SoRは記録のためのシステム(基幹系)で、正確性・信頼性が最優先。ウォーターフォールで慎重に変更することが多い。SoEは利用者とのつながりのためのシステムで、体験の良さと変化への速さが重要。アジャイル開発やクラウドネイティブな構成と相性がよい。
両者は性質が違うので、開発手法や運用の進め方を分けて考える(バイモーダルIT)という考え方がある。
問題文と詳しい解説
データ活用の基盤の考え方のうち、データメッシュの説明として、適切なものはどれか。
データメッシュは、データの所有と提供の責任を業務ドメインのチームに分散させる考え方である。原則は、①ドメインによる所有、②データのプロダクト化、③セルフサービスのデータ基盤、④全体で統一するガバナンス(連邦型)の4つ。中央の専門チームがボトルネックになる問題を解消する狙いがある。
問題文と詳しい解説
製造業におけるデジタルツインの説明として、適切なものはどれか。
デジタルツインは、現実(フィジカル)の“双子”を仮想空間(サイバー)に作る考え方。センサデータでリアルタイムに同期させ、仮想空間で「ラインの速度を上げたらどうなるか」「この部品はいつ壊れそうか」を試して、結果を現実に戻す。
このように、現実のデータを収集・分析して現実を制御する仕組み全体をCPS(Cyber-Physical System)という。
問題文と詳しい解説
生産設備の保全方式のうち、予知保全の説明として、適切なものはどれか。
予知保全は、IoTセンサのデータを機械学習などで分析し、「壊れそう」な兆候を捉えてから保全する。故障による突然の停止(ダウンタイム)を減らし、まだ使える部品の交換も避けられる。
デジタルツインやエッジAIと組み合わせて導入されることが多い。設備総合効率(OEE)の“時間稼働率”を高める施策の代表例。
問題文と詳しい解説
サプライチェーンにおけるブルウィップ効果の説明として、適切なものはどれか。
牛追いの鞭(bullwhip)は、手元を少し振るだけで先端が大きく揺れる。サプライチェーンでも、各企業が手元の注文だけを見て、需要予測の誤差・安全在庫・まとめ発注を上乗せするため、上流ほど注文の振れ幅が大きくなる。
対策は、POSデータや在庫情報をサプライチェーン全体で共有すること(SCM)、発注の小ロット化、VMI(ベンダ管理在庫)など。
問題文と詳しい解説
ある店舗の商品の年間売上高は次のとおりである。売上高の大きい順に並べ、累積構成比が70%以下の商品をAグループとするABC分析を行ったとき、Aグループに属する商品はどれか。
| 商品 | P | Q | R | S | T | U |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(万円) | 400 | 250 | 150 | 100 | 60 | 40 |
売上高の合計は 400 + 250 + 150 + 100 + 60 + 40 = 1,000万円。累積構成比は P 40%、Q 65%、R 80%、S 90%、T 96%、U 100%。70%以下は P、Q。
ABC分析はパレート図を使って、重点的に管理すべき少数の品目(A)を見つける手法。在庫管理では、Aは発注点や在庫量をきめ細かく管理し、Cはまとめて簡易に管理する、といった使い分けをする。
問題文と詳しい解説
ある企業の貸借対照表の要約は次のとおりである。この企業の流動比率はどれか。
| 資産の部 | 金額(百万円) | 負債・純資産の部 | 金額(百万円) |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 600 | 流動負債 | 400 |
| 固定資産 | 900 | 固定負債 | 300 |
| 純資産 | 800 |
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100 = 600 ÷ 400 × 100 = 150%。1年以内に支払う負債を、1年以内に現金化できる資産でどれだけ賄えるかを示す、短期の支払能力(安全性)の指標。一般に高いほど安全とされる。
より厳しく見る指標に当座比率(流動資産のうち棚卸資産を除いた当座資産 ÷ 流動負債)、長期の安全性の指標に固定比率・自己資本比率がある。
問題文と詳しい解説
ある部品の年間需要量は3,600個、1回当たりの発注費用は1,000円、部品1個当たりの年間保管費用は20円である。経済的発注量(EOQ)は何個か。
EOQ = √(2 × 年間需要量 × 1回の発注費用 ÷ 1個当たりの年間保管費用)
= √(2 × 3,600 × 1,000 ÷ 20) = √360,000 = 600個
発注量を増やすと発注回数(発注費用)は減るが、平均在庫(保管費用)は増える。この2つの費用の合計が最小になる発注量がEOQで、そのとき年間発注費用(6回×1,000円=6,000円)と年間保管費用(平均在庫300個×20円=6,000円)は等しくなる。
問題文と詳しい解説
ある企業の貸借対照表の要約は表のとおりである。この企業の固定長期適合率は何%か。ここで、小数点以下は四捨五入する。
| 資産の部 | 金額 | 負債・純資産の部 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 600 | 流動負債 | 500 |
| 固定資産 | 900 | 固定負債 | 300 |
| 純資産 | 700 | ||
| 資産合計 | 1,500 | 負債・純資産合計 | 1,500 |
貸借対照表(単位 百万円)
固定長期適合率は、固定資産が、返済の必要がない純資産と長期の資金である固定負債でどれだけ賄われているかを見る指標で、固定資産 ÷(純資産+固定負債)×100 で求める。900 ÷ (700+300) × 100 = 90%。100%以下であれば、固定資産が長期の資金で賄われており、安全性が高いと判断される。
固定比率(固定資産 ÷ 純資産)は129%で、100%を超えているが、固定負債まで含めれば賄えている。
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技術経営(MOT)で、研究開発の成果が事業として成り立つまでの障壁のうち、製品を市場に投入して事業化した後に、競合製品や代替技術との競争を勝ち抜き、事業を拡大して収益を上げ続けられるようになるまでの障壁を表す用語はどれか。
研究開発から事業が定着するまでの障壁は、段階ごとに次のように呼ばれる。
- 魔の川:研究 → 開発(研究の成果を製品化の構想に結び付けられない)
- 死の谷:開発 → 事業化(資金や資源が不足して市場に出せない)
- ダーウィンの海:事業化 → 産業化(市場での競争にさらされ、生き残れない)
キャズムはマーケティングの普及理論の用語で、技術経営の3つの障壁とは別の概念である。
問題文と詳しい解説
M.E.ポーターのバリューチェーンにおいて、支援活動に分類されるものはどれか。
バリューチェーンでは、企業の活動を、製品が顧客に届くまでの主活動(購買物流 → 製造 → 出荷物流 → 販売・マーケティング → サービス)と、それを支える支援活動(全般管理(インフラストラクチャ)、人事・労務管理、技術開発、調達)に分ける。
どの活動で価値(マージン)が生まれ、どこにコストがかかっているかを分析し、競争優位の源泉を探る。“購買物流”(モノの受入れ)と“調達”(買う活動)の違いがひっかけになりやすい。
問題文と詳しい解説
インターネット販売におけるロングテールの説明として、適切なものはどれか。
売上順に商品を並べたグラフで、少しずつしか売れない商品が恐竜の長い尻尾(ロングテール)のように続く。実店舗では棚の制約で置けない商品も、ECサイトなら在庫や陳列のコストが低いので扱え、尻尾部分の売上の合計が無視できない大きさになる。
電子書籍や音楽配信、ゲームのDLCストアなどで典型的に見られる。
問題文と詳しい解説
RFM分析で用いる3つの指標の組合せとして、適切なものはどれか。
RFM分析は、顧客をRecency(最後にいつ買ったか)、Frequency(どれくらいの頻度で買うか)、Monetary(いくら使ったか)でランク付けし、優良顧客や離反しそうな顧客を見つけて、それぞれに合った施策を打つ手法。
例えばRとFが高くMが低い顧客には、アップセルを狙うキャンペーンが有効と考えられる。